岩瀬のまちなみ巡り

富山市の北部、富山湾と神通川・富岩運河が交わる辺りを「岩瀬エリア」といいます。江戸初期の建物が現存し、当時の雰囲気を残している静かな港町です。岩瀬は、江戸時代から明治時代にかけて北前船の寄港地として栄えました。加賀藩の御蔵が置かれ、京都や大阪を始めとする畿内への米の運搬の拠点となっており、また、北海道からの昆布やニシン、肥料の集散地でもありました。北前船廻船問屋「森家」は、今もなお、往時の面影を残しています。

 
そこから少し歩いた先に、 満寿泉の枡田酒造店が経営する「沙石(させき)」を見つけ寄り道。

中に入ると、大きな一枚板のテーブルがあり、冷蔵庫には様々な種類の満寿泉が並んでいました。 満寿泉ばかり100種類というのは圧巻です。
 
 
その満寿泉の飲み比べることができるという魅力的なシステムがありましたので、早速、味わってみましょう。まず、ピラミッドのように積みあがっている試飲用木枡を220円で購入し、 冷蔵庫の中にある日本酒を迷いながら選ぶ。日本酒によって200~500円の料金がついているので、お酒を指定して、木枡に注いでもらって堪能します。

今年の一番搾りから頂きました。キリリとしたさっぱりとした味わいです。


市場に出回らないという地域の酒米を使った作ったお酒。「ふなはし」は、北アルプス立山連峰の伏流水で育った舟橋村産こしひかりを「満寿泉」の精米所で、お米を50%まで丁寧に磨き完成したものです。

R KIMOTO(アール・きもと)は、シャンパン酵母で醸し、果実の様なフルーティーな香りが広がり、ほのかに米の甘みとシャンパン酵母由来の酸味を感じます。Rとは、ドンペリニヨンの醸造最高責任者リシャール・ジェフロワ氏の頭文字のRで、ドンペリの酵母で醸した山田錦100%使用のレアなお酒です。生酛造りという自然の乳酸菌の力で酒母を造る、昔ながらの方法で作られています。


古酒 大吟醸「寿」平成6年のものです。日本酒はワインとは違って、ヴィンテージの概念が希薄です。「古くなってしまった酒」ではなく、綺麗な「熟成酒」という方向を目指しているそうです。熟成された薬酒のような味がしました。


満寿泉・純米大吟醸スペシャルというお酒は、通常の純米大吟より、味が濃く酸が高い純米大吟醸を造り、Domaine Ramonet(ブルゴーニュ屈指の白ワイン生産者)が白ワインに使用した樫樽にて熟成したもの。半年の樽熟成後、ワインボトルに詰められ瓶熟は行われますが、樽熟成中、酒が蒸発し濃度が高まり(一升瓶2本分)オーク樽特有の香りが酒に溶けこんでいきます。香りはワインなのに喉越しは日本酒です。樽由来のオリが瓶底に見られました。

何とも華やかな味でした。お土産に木枡をいただいてきました。


立ち飲みというには、お洒落過ぎるお店「沙石(させき)」。お店の裏から出ると蔵や回廊があり、タイムスリップしたようです。


岩瀬の町は古いけど新しい。大人の旅が楽しめます。

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