認知症にはいくつかの種類があり、アルツハイマー型はよく知られていますが、次に多いのが「レビー小体型認知症(略称:DLB)」です。うつ病、パーキンソン病、アルツハイマー病などと間違えられ、処方薬で悪化することも少なくありません。あまり知られていない認知症のひとつです。今、このレビー小体型認知症について広く知ってもらい、
理解を深めるとともに、共に考えようとする機会が各地で催されています
認知症と聞いてほとんどの人は、「物忘れ」を考えると思います。
しかし、アルツハイマー型以外の種類の認知症もあります。
原因などから、「三大認知症」として、(1)アルツハイマー型認知症 (2)レビー小体型認知症 (3)脳血管性認知症
が上げられます。
アルツハイマー型が認知症全体の50%を占めますが、それに次いで多いのが、20%を占めるレビー小体型です。アルツハイマー型では、記憶障害や、判断力・理解力の低下といった症状が、分かりやすい形で現れますが、それに対してレビー小体型では、初期から中期にかけて、記憶障害はあまり目立ちません。そのためレビー小体型認知症は、発見が遅れやすいだけでなく、「認知症はもの忘れの病気」という印象が強いせいで、認知症という診断すらされていない場合もあります。
認知症における記憶障害は、物事の記憶が、まるごと消えてしまう障害で、例えば、朝ごはんのメニューが思い出せないのは単なるもの忘れで、朝ごはんを食べたこと自体を忘れるのが、認知症における記憶障害です。脳の容量が小さくなる「萎縮」によって、症状が現れる認知症がアルツハイマー型認知症です。
レビー小体という物質が脳全体に広がって起きるのが、レビー小体型認知症です。
レビー小体が、主に脳幹という場所に現れると、パーキンソン病という病気になるので、レビー小体型認知症とパーキンソン病は、本質的には同じ病気だと考えられています。
パーキンソン病とは、神経難病の一つです。神経難病とは、神経の病気の中で、はっきりとした原因や治療が分かっていないので、見分け方としては、「手足のふるえ」「筋肉のこわばり」「ゆっくりとした動作」「前かがみの姿勢」「小刻みな歩行」「転びやすい」といった症状(パーキンソン症状)が現れてきます。
レビー小体型認知症は、発症する年齢や初めに確認された症状、脳の中にアルツハイマー型認知症の病変があるかどうかによって、通常型と純粋型の2種類に分けられます。
発症年齢 初発症状 脳の中のアルツハイマー型病変
通常型 70歳ぐらい 記憶障害 あり
純粋型 40歳ぐらい パーキンソン症状 なし
通常型は高齢者に多く、約30%の人は最後までパーキンソン症状がみられないという統計もあります。そのため、実際にはレビー小体型認知症でありながら、アルツハイマー型認知症やうつ病、老人性精神病と診断されていることがあります。
純粋型は、約80%の人に初めにパーキンソン症状がみられることから、パーキンソン病と診断されることが多くあります
レビー小体型認知症は、正しい診断を行うのが難しい病気です。この病気に関する知見・技術をもった専門の医師を、早く見つけることが何よりも大切です。
参照:『レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック』(メディカ出版)
『知っていますか?レビー小体型認知症』(メディカ出版)
