病院での安静状態が続いて、あまり身体を動かさなくなると、筋肉が痩せ衰えて、関節の動きが悪くなります。
人間の筋力は、1週間、絶対安静にしていると3~5週間で50~5週間で50%まで低下すると言われていて、筋肉の萎縮も同時に起こると、2か月以内で筋肉の量は半分になるのだそうです。

さらに動かないと、今度は、関節にも影響を及ぼし、関節が拘縮して、伸びなくなったり、曲がらないといった症状が起きて来ます。寝たきりにさせたくない。いよいよ、リハビリが始まりました。

術後5日目、自分で食事を摂れるようになりましたが、口にスプーンを運んで、口に食べ物を入れるという動作が出来なくなっていました。口という場所が分からない。食べ物を口まで運んで行っても、場所がずれる。途中で疲れてしまって、看護師さんに食べさせてもらっていました。そのころから、喉を気にする様子が目に付くようになりました。
ベッドで、横になっていると呼吸するための筋肉が動かしにくくな、そのため、咳をしにくくなり、誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。私たちが食べ物を飲み込む時、普通は、飲み込む前に息を吸い、飲み込む瞬間に息が止まり飲み込んだら息を吐いています。「ごっくん」と飲み込む瞬間は、気管の入り口に蓋がされて、私たちのものを飲み込むときに、食べ物が誤って気管に入らないようになっています。当たり前にものを食べているけど、体には様々な仕組みがあることを今さらながら感心するばかりです。
飲み込む力が落ちていると、食物や唾液などが気管に入ってしまうことを誤嚥といいます。誤嚥することで、肺炎(誤嚥性肺炎)になる可能性が高くなり、高齢者の誤嚥性肺炎の死亡率は高く、65歳以上の肺炎による死亡率は96%に達します。90歳以上では死亡原因の第2位と言われています。

高齢者の入院は、運動機能や認知機能、呼吸機能まで、一気に衰えてきます。当たり前に出来ていたことが、当たり前ではなくなると感じる日々。衰えと回復がしのぎ合う毎日です。