茶と工芸~加賀棒茶の奥の深さを知る

金沢KOGEIナイトサロンでは、茶と工芸が育んだ金沢の文化と美意識を感じてみようと、九谷焼の器で加賀棒茶を味わい、
焙煎の違いによる香りや色の深みを楽しみます。今回参加した、おもてなし研究所の「おもてなし研究講座」は、
この金沢KOGEIナイトサロンでの飲みくらべ講座です。
 
 
 
知っているようで知らない加賀棒茶について、じっくり学ぼうというもの。まずは、「OMO5金沢片町」のスタッフが、
加賀棒茶の歴史や茶葉の焙煎方法、茶店ごとのこだわりを紹介。目の前で丁寧にお茶を淹れ、淹れたての2種類のお茶と
金沢の茶菓子をいただきました。
 
 
焙じる前と焙じた後を比べてみると、焙煎により茶葉の外観・香り・手触りが変化しているのがわかります。
 
 
あわじ結びの水引細工に包まれた間接照明を幾も重ねて演出しています。
 
 
献上加賀棒茶と加賀ほうじ茶を比べてみます。
 
 
2種の九谷焼のお茶碗、青と緑が用意され、加賀棒茶の飲み比べを行います。
 
 
たくさんの干菓子。種類もいろいろあり、どれにしようか迷います。
 
 
次に、丸八製茶場のスタッフから、さらに製造工程などの基礎知識や、美味しい淹れ方や、季節におすすめのお茶などをご紹介していただきます。
 
 
加賀棒茶は、焙じ茶(ほうじ茶)とは何が違うのか・・
加賀棒茶とは、石川県が発祥の、お茶の「茎」を焙煎した焙じ茶の一種で、通常の焙じ茶が茶葉を焙煎するのに対し、加賀棒茶は茶の茎を使うというのが大きな特徴です。
 
茎は苦味や渋みが少なく、旨味成分といわれるアミノ酸が多いので、焙煎すると香ばしくて美味しいお茶になります。
 
 
加賀棒茶といっても、それぞれのメーカーで製法は大きく異なると言います。丸八製茶場が得意とするのは、ごくごく浅い焙煎で仕上げること。
 
 
丸八製茶場では、玉露にも並ぶ最高級のお茶にしようと研究して「献上加賀棒茶」を完成させました。
この献上と言うのは、
昭和58(1983)年に、昭和天皇が全国植樹祭で加賀温泉に宿泊される際に、陛下にお出したお茶だから。
陛下は80歳を超えられていて、刺激のあるお茶は飲まれないので、緑茶はお出しできない。唯一、好んで飲まれる『焙じ茶』をお出しすることになり、全国から新茶の茎を取り寄せ、鹿児島から届いた『煎茶』の一番茶の新茶の茎が香ばしく仕上がったので、錫の缶に入れて、昭和天皇にお届けしたのだそうです。
『献上加賀棒茶』は、緑がかった浅い茶色の茶葉で、淹れると澄みきった琥珀色をしており、一般的な「焙じ茶」とは、芳ばしい香りと旨味が、ぜんぜん違います。
 
 
「日本ならではの煎茶、お茶の世界を広げる焙じ茶」と言われており、どんなお茶でも、焙煎することで「焙じ茶」になるのですが、
近年ではそのイメージもだいぶ変化し、味と原料にこだわる時代になってきました。
お茶の種類は、収穫して、分けられた葉の部分は、「煎茶」や「玉露」に分けられますが、茎の部分も、「茎茶」や「棒茶」と
呼ばれる緑茶になります。地域によっては、「雁ケ音」や「白折」とも呼ばれるそうです。
 
葉の焙じ茶は、品種によって味わいの特徴が出やすく、焙じることで程よい渋味とコクが生まれます。丸八製茶場の商品では、
「加賀ほうじ茶」・「深炒り焙茶BOTTO!」などが葉の焙じ茶です。
 
今回は、「加賀ほうじ茶」は濃いめにいれて水出しにして、味わい深く。また、「献上加賀棒茶」をオンザロックにしてみると、
甘味がさらに引き出され、苦味や渋味が抑えられるため、すっきりとした味わいが際立ちました。
 
 
そして、「焙茶noma」を初めていただきました。「焙茶noma」の「noma」という名前には、人と時間との「間(マ)」を豊かにしたいという想いが込められているのだそうです。
 
 
この秋の「焙茶noma」は、華やかな香りと深みある味わいが特徴で、インド由来の紅茶向けの種子を改良し生まれた、
「印雑(いんざつ)品種」を使用。日本茶と紅茶、その両方の特徴が感じられるフルーティーな香りを際立たせるよう
独自の技術で焙煎しています。
知っているようで、知らなかった「加賀棒茶」。
 
 
ノマと献上加賀棒茶のオンザロックと加賀焙じ茶の水出しの飲み比べをしてみると、奥が深くて面白い。
とても勉強になりました。
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