日常生活の中で病気は作られている。様々な病気は腸から始まっているらしい。食事の見直しが必要です。

日常生活の食事や睡眠のなかに病気を引き起こす原因がひそんでいるのであれば、薬だけでは治せないのは当然です。日常生活の問題点を放置したままでは、解決策はみえてきません。

 

部分と全体を同時に眺める必要があります。

 

脳だけ眺めていても、精神・神経疾患の病気はうまく行きません。

精神・神経疾患の病気には食事が関係していると考えられます。

食べものが取り込まれる腸の内壁には2〜6億もの神経細胞が網の目のように張り巡らされていると言われており、その数は、脊髄に匹敵します。「腸は第2の脳である」と言われるのもこのためです。これらの神経細胞は、外的環境の変化を素早く認知する触覚のように働いています。

 

最近では、「脳腸相関」といって、脳の働きと脳の機能が互いに影響を及ぼし合っているともいわれています。腸には、100兆にも及ぶ膨大な数の細菌が棲んでおり、宿主である私たちの健康を左右しています。

 

腸内細菌が、脳の病気と思われてきた「うつ病」にも深く関わっていることが指摘されるようになりました。「パーキンソン病」や「アルツハイマー病」などにも関わっている可能性があります。

 

脳も大事なのですが、脳だけが単独で動いているわけではないのです。病気は患部だけでなく、体全体のつながりでとらえるべきですし、そこには、消化管である腸も、そこに棲息している菌の働きも関わっています。

 

ヒトは、複雑な一つのシステムですので、どの病気においても部分と全体を同時に眺める必要があります。

 

食事を見直してみましょう。

 

精製された糖質の摂りすぎは、「糖尿病」のような病気ばかりでなく、「パーキンソン病」や「アルツハイマー病」などの脳の病気にもつながっています。

 

また動物性脂肪は、「パーキンソン病」や「アルツハイマー病」などの発症をうながす危険因子として知られています。脳の多くは脂質で出来ていますから、質の悪い油が脳の働きに悪影響を及ぼしている可能性も十分に考えられます。

 

まず、目を向けるべきは、毎日の食事という身近なところなのです。

 

さまざまな病気は腸からはじまっている?!

 

腸は大事な器官ですが、腸しかみていないとその働きの重要性はなかなか実感することは出来ません。

 

「パーキンソン病」には、全身の神経細胞が関わっています。その「パーキンソン病」を起こす神経細胞の異変は、正確に言うとレビー小体という病理像がカギを握っています。一般的には、レビー小体が脳の黒質の神経細胞に生じることが発症の原因(結果)とされていますが、研究者のなかには、「腸の神経叢に最初にできる」と主張する人がいますし、

「神経細胞の異変=レビー小体の発生は、腸から上へ移動していく」ととらえている人もいます。パーキンソン病は、腸から始まっている可能性もあるのです。レビー小体が上へ上へと移動する中で、心臓に疾患が現れたり、目の不調が現れたりするということなのかもしれません。

 

腸の機能を健全な状態に回復させていけば、病気の予防につながるばかりか、健康増進にもつながっていくでしょう。

 

3大栄養素の1つである炭水化物は、体のエネルギー源になる糖質と消化されない食物繊維に分けられますが、食材を加工していく過程で食物繊維が失われ、糖質ばかりになってしまいます。この繊維質の失われた糖質が「精製糖質」です。

 

日本人の主食である米は、ぬかや胚芽の部分を精製することで、白米になり、食物繊維やビタミン、ミネラル等が失われ、糖質中心になります。

それでも、他のおかずとの組み合わせで何とか栄養バランスは保てますが、小麦になるとさらに問題が出てきます。小麦は、粉に加工し、パンやめん類などの原料に用いられるので、ふすまが取り除かれるために、糖質ばかりを摂取することになり、さらに加工の過程で、精製した砂糖が加わり糖質過剰になってしまいます。

 

砂糖はさとうきびやてんさいなどの植物から作られますが、繊維分は食べられないので、捨てられ糖質だけ残ります。

 

菓子パン、ケーキ、スナック菓子などは、いずれも精製小麦と精製糖質の組み合わせです。

朝食にトースト、お昼にパスタやラーメン、おやつにスナック菓子、清涼飲料水といった食習慣は、まさに精製糖質のオンパレードです。また、夜のビールや日本酒などを飲んでいけば糖質が加わり、つまみにフライドポテトやピザ、焼きそばや、締めにはおにぎりやラーメンといったメニューを選んでいたら、さらに増えていってしまいます。

 

いかに私たちの食生活が糖質漬けになっているかがわかります。

 

精製した糖質は、腸からすぐに吸収されてしまうため、血糖値が上がり、インスリン分泌が過剰になり、これが毎日繰り返されれば、糖尿病の発症につながります。

 

また、食後の血糖値が持続するようになると、血液中にあふれた糖がタンパク質につき、糖化現象を起こすリスクが増え、最終糖化産物(AGEs)が作られます。

最終糖化産物(AGEs)は細胞に運ばれて、正常なタンパク質とくっつくことで、機能や構造を変えてしまいます。

 

脳であれば、「アルツハイマー病」や「パーキンソン病」の発症につながることも考えられます。

最近では、「アルツハイマー病」は脳内でインスリンが働きにくくなることから「脳の糖尿病」と呼ばれるようになりました。

 

また、慢性的な高血糖によって血管がボロボロになり、代謝が進まなくなることから、肥満や高血圧、脂質異常と結び付くことで動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高まります。

 

食物繊維をしっかり摂ることによって、腸はガードされ、腸の上皮細胞も正常な機能を保ち、必要な栄養が取り込まれ、腸壁の炎症を防ぐことも出来るのです。

 

甘いもの(精製糖質)に依存した食事を変えることで、心身の状態を回復させることが可能かもしれないと言われ、また、乳酸菌が腸の神経細胞を刺激し、脳の働きに影響を与えていることもわかってきています。

 

食べ物や腸内細胞による腸への刺激も脳幹に伝わり、脳を活性化させていきます。この腸からの刺激は、「内臓感覚」と呼ばれています。知覚が臓器(腸)から湧き起り脳へと伝わります。腸を元気にすれば、内臓感覚によって脳も元気に出来るのです。

 

ちゃんとした食事を摂れば腸から良い刺激が脳に届けられます。

 

また、腸を健康にするという点では、発酵食品も重要ですし、食事全体の栄養バランス(糖質や脂質の摂取量)なども考慮に入れていきましょう。

 

 

 

参照:「医者が教える長生きのコツ」 佐古田三郎 著

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