脳の手術をするということ~ 見えない障害を抱えていても⑩

2月13日、父は85歳の誕生日を迎えました。
 
 
退院から2ヵ月、結構多忙・・・。週2回のデイケアと2回のデイサービスを利用しています。週4は多いかな、
疲れてしまうかな?と心配していましたが、問題はありません。
 
 
世の中は、介護休暇なるものがありますが、私の場合、仕事をセーブしながらの介護生活。
介護に慣れるまでは、休暇が取れたら絶対いい。ペースを掴むまでが頑張り時です。
 
今回、父の退院後、リハビリや介護サービスのことを勉強するきっかけが出来て、本当に良かった。
 
 
これからの高齢化社会では要介護は当たり前になり、誰にでもリハビリが必要になって来ると言われているのです。
急性期も回復期を終えて、次に進んでいくのが在宅生活をしながら行う生活期リハビリテーション。
日常生活の自立と生活機能の向上を目指して、体力強化、歪みの調整、痛みの緩和だけでなく、
歩行訓練や体操、摂食・嚥下機能の向上のための口の体操、入浴や食事の介助まで行ってもらえるのですから、
介護サービスって素晴らしいです。
 
 
父には、記憶力や理解力や判断力の低下、注意障害、遂行機能障害、見当識障害などがみられ、高次脳機能障害はまだ残っています。
適切なリハビリで症状の改善が期待できるとは聞いていますが、脳に損傷があるので、完全には治りせん。
日常生活に支障がないように適応できるようになるのが今の目標。高次脳機能障害の回復は長期戦です。
ところが、この2ヶ月のリハビリで、びっくりするくらい症状が改善しました。
「えっ、高次脳機能障害って、本当にリハビリで治るんだ?」とびっくりします。
 
動かなかった頭の中の引き出しが、自然に開いたのか、今までやっていたことを当たり前にしています。
鏡に向かって髪をといたり、髭をそったり、新聞を読んだり・・・この自然な感じは、病気をする前の父そのままです。
 
 
 
それは、「何かやってみよう」という意欲が出てきたというよりは、本来の自分が戻ってきているだけのような気がします。
必死に教えて、何かをさせることではないんですね。
高次脳機能障害は、過去のことを思い出せなくなると聞いていましたが、そうでもないようです。
 
「明日は、職場に行って、久しぶりに得意先を回わるわ、長い間、仕事を休んで迷惑かけた」と父が言うのです。
「もう引退したし、行かなくていいんじゃない?」と言うと、「いや、そんなわけにはいかないだろう」と答えます。
上司の名前や部下の名前もちゃんと出てきます。すごいな・・・。つじつまが合っているような、合っていないような・・・。
いったい、どの時代を生きているのでしょう。ドラマのように過去と現代を行き来しているようです。
話を否定しない、違ったことを言っても叱らない。話に共感したり、父のペースに合わせて、おさまり良く終わる。
そんなことの繰り返しですが、不思議に自分も穏やかになってきます。
 
早朝、オムツが漏れる前に、トイレに連れて行こうと起こしに行くと、まだ寝ていて、口をモグモグさせていました。
美味しいものを食べている夢でも見ているのでしょうか?幸せな人です。
一緒に過ごす時間を大切にしながら、前向きに介護する。
『目指せ、素敵に介護生活』父の介護(介助)は、まだまだ、続きますが、確実に、回復の兆しが見えています。

食事も普通食になりました。

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